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真言密教と加持祈祷

2020年11月15日

人体図ヒーリングは、真言密教がルーツです。

高野山真言宗の僧侶が行っていた加持祈祷の一部として行われていたものです。

今回は、真言密教についてまとめてみます。

真言密教

弘法大師空海が、唐で学び日本に持ち帰った仏教が密教です。

密教は、経典ではなく体を使った修行によって宇宙根源の「大日如来」から直接真理を得ようとする思想が、密教の最大の特徴と言えます。

現世利益の側面が強いと考えられます。

真言とは。

真言密教の「真言」とは、仏の真実の「ことば」を意味していますが、この「ことば」は、仏さまが話す言葉、仏さまから発せられる音、音声。それが「真の言葉」です。

私たちが日常話す言葉は、自分の主観だったり、何かにとらわれたり(執着)、思い込みによって語られます。

だから相手との勘違いや行き違いが多くなって、ありのまま、そのままを話すことが難しくなります。そうした煩悩や執着が一切ない、無垢で真理を表現するのが仏さまのことば、それが真言なのです。

密教とは。

言葉そのままで「秘密の教え」を言います。経典だけで得られた知識だけでは悟りの境地に行けない。

経典以外に大切なものがあり、それは実際に経験することで得られるという教えです。直接大日如来とアクセスして教えを習得するということです。

つまり、宇宙と直接対話をして、その教えを習得すると言うことを目指している教えなのです。

顕教と密教の違い

密教と顕教の違いは、隠された秘密を知る修行法(修法・しゅほう)にあります。

真言密教の修法を三密加持(さんみつかじ)とか三密瑜伽(さんみつゆが)などがありますが、精神を一点に集中する瞑想のことをいいます。

特徴としては、仏(本尊)と行者の区別が消えて一体となる境地に安住する瞑想を言います。

弘法大師は、この状態を仏が自分に入り自分が仏に入る、という意味で「入我我入(にゅうががにゅう)」と呼んでいます。

弘法大師は、顕教にこの入我我入とも言うべき瞑想が欠けていると述べています。

顕教の仏や菩薩などは、さとりを開いたり求めるものが「人」ですが、密教の仏や菩薩などは、宇宙(法界)の真理そのもの(法)をいいます。

その「法」が身体的イメージとしてとらえられているのが仏や菩薩なのです。

真言宗とは、仏と法界が衆生(しゅじょう)に加えている不可思議な力(加持力・かじりき)を前提とする修法を基本とし、それによって仏(本尊)の智慧をさとり、自分に功徳を積み、衆生を救済し幸せにすること(利他行・りたぎょう)を考える実践的な宗派と言えます。

加持祈祷

弘法大師空海が約1200年前に残したと言われる療法で、行者の体を通じて幹部に手をかざしながら、様々な身体の状態を知り治癒や癒しを与えていく手法を言うそうです。

この加持祈祷の応用が人体図ヒーリングとなって作りあげられたものです。

密教において、加持は仏の慈悲の心は常に衆生に注がれているといい、そのことを「加」といいます。信心深い人がその慈悲の心を感じとることを「持」と言います。

ヒーリングでは、宇宙(小宇宙)のエネルギーをヒーラーの身体からクライアントへ送ります。

そして、クライアントに伝わり共鳴し、癒しや治癒に影響を与えていきます。

自分自身へのセルフヒーリングも可能です。

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